K.Maebashi's blog

だいぶ前の読書「未来職安」


こればっかりですみませんが読書記録です。
ちょっと前、横浜駅SFで取り上げた柞刈湯葉さんの「未来職安」。

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AIとかが発展して

今や日本人の99%が生活基本金をもらって生きる消費者で、働いている生産者は1%きりとなってしまった。

世界の話。この世界では日本人の99%は生活基本金というベーシックインカムで暮らしていくことができている。働いている「生産者」も、AIの開発とかをしている真の「生産者」と言えるような人たちもいるけれど、「自動運転のクルマが(どうしようもない状況で)事故ったら責任を取って辞める」仕事(普段はなにもしない)とか、「防犯カメラに故意に映って個人情報保護の法律でそのデータを学習に使えなくする」仕事とか、あまりこう、「生産」的でない仕事も含まれている。そういう世界で、どちらかというとその生産的でない方の仕事を紹介する職安が舞台です。

小説の内容は読んでいただくとして、私としては気になるのは「こういう世界は実現可能かなあ」ということ。こんな世界になったら、私は迷わず消費者側を選択しますが。はたらくのつかれた。

この世界だと、物価は下がっていて、消費者は生活基本金だけで生活できるようですが、実際に生活基本金を配り始めたら、単純に物価は上がるのではないでしょうか。経済学の基礎として、カネが増えれば物価は上がる。消費者もこういう社会になる前は働いていたはずで、その状況で生活基本金をばらまけば、多少高くても買えるのだから売る側は値段を上げるでしょう。あるいは雇用主側は給料を下げるかもしれない。アメリカだとウォルマートなんか社員でも生活保護を受けているなんて話があった。

生活基本金は国が配るのでしょうが、この世界でまともに価値を生み出している生産者は民間企業で働いているようです。では1%のうちさらに一部しかいないそういう人たちによっぽどの重税を課すのか。本書に出てくる唯一のまともな生産者であるフユちゃんは、『アメリカのビットプレックスというIT会社に所属して』いるらしい。海外からだと法人税もとれなそう。

ネットだとよく「AIに仕事を奪われる!」なんてことが話題になりますが、仕事なんて少なくとも私はやりたくないのでAIが仕事を奪ってくれるのなら大歓迎です。

問題は、今の社会体制では、そうなるとほとんどの人が食えなくなる、ということで。そしてほとんどの人が消費ができない状態になると、AIとかを作っている人たちもモノやサービスを売る先がありません。

やっぱり、生産手段を資本家が持っているのがおかしい。生産手段を人民の手に!



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まえばし

いわゆるSEですが、Excelは嫌い。酒は好き。
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