K.Maebashi's blog

最近の読書「手術はすごい」


読書記録です。ブルーバックス「手術はすごい」。どんなきっかけで買ったのかは忘れました。

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amazonのページから著者名「石沢武彰」さんをクリックすると冒頭にカイジが出てくるのはなんで?

タイトルの通り、手術のすごさを実感する本です。

例として、生命に必須の臓器である肝臓の切除を見てみましょう。日本肝癌研究会の調査によれば、1970年代初頭の手術関連死亡率は約25%、つまり患者さんの4人に1人は無事に退院「しなかった」計算になります。その後、肝切除の技術や周術期管理が劇的に進歩し、1980年代には10%未満に低下、最近の本邦データベースでは1・3%(2019年3)と、先進国でも随一の安全性を誇っています


手術というとおなかを切って開いて、というイメージがありますが、最近は内視鏡手術もかなり行われているようですね。この本でもかなり言及されています。
私が内視鏡手術について知ったのは以下のマンガでしたがそれはさておき。

もちろん、内視鏡手術もいいことばかりではない。

一方、内視鏡手術は総じて手術時間が開腹・開胸手術よりも長く、大出血などの緊急事態に迅速に対応しにくいという点がデメリットです。安全性を確保するために、「一定の出血量や手術時間に達したら開腹・開胸手術に移行する」という準備を整えておくことが重要だと考えます。

しかし、内視鏡手術なんて、話を聞く限りではとても難しそうだし、実際登場当時は医者の中でも「こんなの誰ができるんだ」って感じだったそうですが(「最上の命医」の中にそんなセリフがあったはず)、医者の技術の向上でどこでもできるようになったのですね。ありがたいことです。

天才的な名医だけができる手術では意味がないということで、最近は医療にもコンピュータがずいぶん導入され、比較的誰でもできる

CTの解像度が向上し画像処理技術が発達した現在は、「エキスパートの脳内イメージ」をボタン一つで立体構築し、バーチャル空間で皆とシェアすることができるようになっています。

ところが2010年代後半に深層学習が登場すると、膨大なデータから学習したルールに基づく血管抽出が可能となり、精度が飛躍的に向上しました。

私たちも、従来の臨床指標に画像診断の情報を組み入れた、肝細胞癌切除の「AI予後予測システム」を開発しました

人間より正しい予測をすることもあるらしい。

ところでこの本、医学について素人(医療マンガを少々読んでる程度の私とか)ではやっぱり読むのが難しいです。で、冒頭部分に「序章:消化器の基本事項」として消化器系の用語をいくつか説明してくれているのですが、たとえばここで冒頭で説明されている「食道」は以後一度も出てこず、説明されていない「リンパ節」なんかは説明なしでガンガン出てくる。リンパ節って私が無知なだけで皆さんどんなものか知ってるんでしょうか(たまに腫れてグリグリするところ、ぐらいの知識しかないですわ、私には)。


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