amazon primeで何か映画を観ようとうろうろしていたらこれの映画版が出てきて、まあ映画を観てもいいけど、どうせなら小説を読もうかな、と思って読んだ。浅田次郎さんの小説「鉄道員(ぽっぽや)」。
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確か映画の方は、広末涼子さんのヌードが見られると当時話題になったような。ヌードと言ってもお風呂のシーンで背中が見えるくらいで何が見えるというわけでもない、という話を、当時帰宅途中の車の中で広末涼子さんのラジオ番組で聞いたような。その頃は私も最寄り駅まで毎日車を運転していたんだった。遠い昔の話です。
本書の出版は単行本が1997年、映画化されたのは1999年、最近のような気もするけれど30年近く前です。で、今、この小説を読んでみると、描写も古いし、何よりも価値観が古い。平成の出版のはずですが、昭和を感じる。特に男は、ろくでなししか出てこない※1。
以下、ネタバレを含むので、ちょっと空けます。
「鉄道員(ぽっぽや)」。表題作。昭和どころか戦前じゃないんだから「死んでもラッパを離しませんでした」が美談になるんですかね。労災だろこれ。
「ラブ・レター」。とにかく男にとって都合のいい話で、こんな女いねえよ、と思って読んだのですがどうもあとがきによると『身近で実際に起こった出来事を小説にした』そうで、まったくもって『事実は小説より奇なりという格言を地で行った物語である。』
「悪魔」。これはわからん。なんだこれ。
「角筈にて」。やっぱり男がろくでもない。主人公もその父親も。
「伽羅」。だから男がろくでもない。
「うらぼんえ」。お話だからね。幽霊が出てもいいんだけどさあ。こう大勢の人に見える幽霊って何だ。そしてやっぱり男にとって都合のいい話。
「ろくでなしのサンタ」。まあタイトルにある通り主人公はろくでなしなのですが、これだけはちょっといい話。
「オリヲン座からの招待状」。やっぱり主人公がろくでもない。
- ※1「鉄道員」の乙松はまあ仕事熱心なだけかもしれませんが(それでも家族からすれば不満は出るとして)、他は本当にろくでなしばっかりだ。
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