K.Maebashi's blog

スペースコロニーに雨は降るのか


読書記録ばかり連続するのも何ですし、自転車に乗っても行き先が同じなので、今度はガンダムの話を(またか、と言わないでね)。

TV版ガンダムなら34話で、サイド6のスペースコロニーに寄って雨に降られたアムロが「天気の予定表くらいくれりゃいいのに」とぼやくシーンがあります。

そうかスペースコロニーでは予定表に沿って雨が降るのか、とSFマインドをくすぐられますが、この雨、どこから降るのか。コロニーの中心軸あたりに散水パイプでもあって、そこから降らせているのか。でも劇中では見当たらないし、コロニーの中心軸は無重力なので、あそこから雨を降らせても地上まで落ちないでしょう。

前にも書きましたがガンダム世界のスペースコロニーは直径6km、つまり半径が3kmくらいあります。3776mの富士山が「頭を雲の上に出し」ているわけですから、これぐらいの高さがあれば、内部に雲ができそうです。実際、映像でも、コロニー内に雲があります。

まあ、ガンダム世界のスペースコロニーは、オニール博士のコロニー島3号モデルの丸パクリなので、島3号モデルのイラストにも同様に雲があるのですけれども。
出典はWikipediaの「オニール・シリンダー」より。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC

実際には、オニール・シリンダーは、ふたつの逆回転するシリンダーが組になっているらしい。コロニーは太陽光を取り込むのにお尻を太陽に向けていなければいけませんが、ふたつあれば推進剤を使わずに向きを変えられる、とのこと(よくわかってません)。ひとつだとジャイロ効果が効いてしまって向きを変えにくいだろうな、とは思いますが。

コロニー内に雲ができるなら雨はこの雲から降るのか、そうなると予定表とか作るのも難しそうだが、湿度とかを制御するんだろうか、と思って調べたら、こんなのがまとめられていました。

スペースコロニーにおける気象
https://posfie.com/@ditty100/p/8Z6RhAU
↑あれ、リンクにならなかったのでコピペとかで移動してください。

『オニール型コロニーの気象については70年代から研究されています。注意;中心部に近づくほど気圧低くなる。雲は生じる。ただし、冷却の度合い少ないので雪でなく水。黒い雨雲。』
『入射する陽光。大気は透過。「陸地」が加熱され、そのすぐ上の大気暖まる。上方で気圧低くなり、雪や氷になるほどではないが蒸結。雲となる。ただし、湿った黒い雨雲。有名なイラストは嘘。同様の理由で竜巻、さらには低気圧や嵐。』
『さらに京大の宇宙論の松田先生が解析。陸地と窓の境界部で強烈なダウンバーストが生じうる。グレッグ・ベアはこれを受けて、地下を無限にのびる擬似宇宙コロニーにバースト防止のリング形状の仕切りを設けている。』

「京大の宇宙論の松田先生」をキーに検索して見つけたのがこれ。正しいのかどうか私にはさっぱりですが。

スペースコロニー内の気象について
https://www.asj.or.jp/geppou/archive_open/1992/pdf/19921109.pdf

『しかし、半径3kmのコロニー内では雲の発生が地上ほど完全ではないと思われるので、降雨までに至ることは可能性としては薄い』

そうなのかー。


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