K.Maebashi's blog

ちょっと前の読書「ある行旅死亡人の物語」


たまっているのでまた読書記録です。

「ある行旅死亡人の物語」

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共同通信の記者が、行旅死亡人データベースに掲載された以下の情報を元に、この女性の正体を探る、というドキュメンタリーです。

「本籍(国籍)・住所・氏名不明、年齢75歳ぐらい、女性、身長約133㎝、中肉、右手指全て欠損、現金34,821,350円  上記の者は、令和2年4月26日午前9時4分、尼崎市長洲東通×丁目×番×号(注:原文では番地など表記)錦江荘2階玄関先にて絶命した状態で発見された。死体検案の結果、令和2年4月上旬頃に死亡。遺体は身元不明のため、尼崎市立弥生ケ丘斎場で火葬に付し、遺骨は同斎場にて保管している。

老人が安アパートで孤独死、なんてのは珍しくもないでしょうが、この人の場合風呂もないような安アパートの部屋の金庫に現金3400万円を持っていたり、右手指全て欠損してたり、この欠損は製缶工場で働いていた時の事故のようですが労災を受け取っていなかったり、歯医者に行った形跡はあるのにその歯医者は保険証なしで治療する特殊な歯医者だったり、年金手帳はあるけど住民票がなくて年金ももらってなかったり、と、謎だらけです。

そこで著者はいろいろ追いかけて、この女性が誰であったかまでは突き止める。たいへんな努力だし、そこまではいいんですが、なぜこの人が大金を持ちながら安アパートに何十年も住んでいたのか、労災や年金を受け取っていないのはなぜか、身元が分かった時に年齢を12歳サバ読んでいたことが判明するのですがそれはなぜなのか、そういった謎は一切解明されません。小説じゃないんだし、現実はそんなものかもしれませんが、だったらそんな話わざわざ本にするなよと思う。

それにしても、見ず知らずの記者の「取材」をほいほい受け入れて、故人とはいえ個人情報をぺらぺらしゃべる人がこんなにいるんだな。そっちにびっくりです。


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