K.Maebashi's blog

最近の読書「万事快調(オール・グリーンズ)」


読書記録がようやく追いついてきた。ので、「最近の読書」です。
波木銅さんの小説「万事快調」。これに「オール・グリーンズ」とルビがついているのが多分正式名称。

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女子高生が学校の屋上で大麻を栽培して売りさばくお話です。
観てませんが映画化もされてるらしい。

https://www.culture-pub.jp/allgreens/

大麻栽培は物語の後半から始まります。なにせ登場人物がここからが第二部だって言ってる。

「うん。もしさ、イワクマコの高校生活が小説なり映画なり、物語だったとするじゃん」
いきなりなに? 岩隈は語り出した矢口を、右と左で互い違いな瞬きをしつつ見る。矢口そのたとえ好きだね、と朴が口を挟む。
「だとすると、ここからが『第二部』ってわけ」
「は?」

まったくもって「は?」ですが。

ストーリー全体の中で、大麻栽培は、始まるのも後半だし、それほど大部分を占めているわけでもありません。『第一部』では田舎に住む女子高生3人の人生への絶望が語られる。気持ちはわからんではないがこいつら煙草は吸うわ酒は飲むわでそもそも倫理的にどうかとも思う。後半大麻栽培するんだから当たり前かもしれませんが。

で、それにしてはこいつら教養ありすぎ。底辺工業高校の高校生がこんなに本読んだり映画観たりしてないだろ、と言うと学歴差別と怒られるのかもしれませんが※1、それでなくても高校生なんて何年も生きてないんだから本を読んだり映画を観たりするにも限界があるでしょう。

「競歩」について。

「『歩くだけ』っていうのをずっと続けるのが難しいんだよ。たとえば両足が地面から離れたり、膝を曲げたりするとそれは『走ってる』ことになるから反則になるわけ。厳しいルールのなか、速さも追求しなきゃなんない」
矢口は競歩のフォームで屋上の端から端まで歩いてみせた。
「反則取られたらどうなんの?」
朴は見様見真似で矢口の歩きを再現しようとした。
「三回までは警告を受ける。でもまだセーフ。四回目の反則はもうアウト。審判が持ってるショットガンで撃たれる」
「ふぅん」
「あと、時速が六キロを下回ってもダメだね。射殺される。こうして、百人のなかで最後のひとりになるまで生き残らなきゃいけないんだ」

私がこれの意味を知ったのは今朝だよ。

https://www.jigowatt121.com/entry/2026/08/21/222339

「この前、友達と昔の映画見に行ってさ。日本の映画。主人公は冴えない中学の教師で。そいつがひとりで原爆を作って、国家を脅迫するんだ」
「へぇ」
会話を続けながらも歩みは止めない。さすがに肌寒くなってきた。
「原爆を作るためにプルトニウムを盗むシーンがあるんだけど、どうするかっていうと、ここ、東海原発に忍び込むの! そこがかっこよくてさ」

太陽を盗んだ男」だな。

いまどきの小説で読みやすいんですが、暴力シーンとかは結構あるので注意。実のところ私は、「あー、この先はアレなシーンだな」と思ったところでちょっと離れたくなってプロジェクト・ヘイル・メアリー(9周目ぐらい)を読み返してしまったせいでこの本の読了が遅れた。


  • ※1 私自身、普通科だけど、クソ田舎の高校出身なんですが。

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まえばし

いわゆるSEですが、Excelは嫌い。酒は好き。
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