読書記録が続きます。
「殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス」つながりで太宰治。
みんな知ってる「人間失格」。
私自身は青空文庫で読んだのですが、アフィリエイトリンクを貼っておきます。
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せっかくだからアニメカバー版とやらを載せておこう。
ハーレムものの元祖というべきなんでしょうか。
私は、「自己責任論」って嫌いなんですよ。私自身そうタフな方でもないし「弱い」人が弱いままでゆるゆる生きていける世の中の方がよいと思っている。しかしさすがにこの主人公、あまりにクズすぎる。
金持ちの家に生まれ、ろくに勉強しなくても試験の成績はいい、と才能にも恵まれながら、酒や女や薬にはまってグズグズになっていく。でもなぜかモテる、と。
- ツネ子。カフェの女給。主人公である大庭葉蔵と2回目に会った時、心中して、洋三だけ生き残る。
- シヅ子。友人の堀木のところに来ていた雑誌記者。初対面でシヅ子の家に転がり込んで同棲する。
- 京橋のスタンド・バアのマダム。飲み歩いているうちにここの2階に転がり込む。
- ヨシ子。そのスタンド・バアの向かいの煙草屋の、「十七、八の娘」。結婚して酒はやめた…はずなのだが堀木が来るとすぐまた飲み始めてる。
- 薬屋の奥さん。「これは、どうしても、なんとしてもお酒を飲みたくて、たまらなくなった時のお薬」と言ってモルヒネなんぞ渡すものだから当然モルヒネ中毒になる。
で、その後親族に脳病院(精神病院)に入れられる。そりゃそうでしょう。
さて、小説を読んで、その登場人物を作者と思い込むのはあまりよいことではないのでしょうが、太宰治に関しては当人も似たようなものです。
- 小山初代。19歳頃に知り合った芸者らしい。太宰の手引きで置屋から脱走し、届けは出さないが結婚する。
- 田部シメ子。太宰と心中してシメ子さんだけが死ぬ。「それまで三度しか会っていなかった」とのこと。ツネ子のモデルなんでしょうが、当時18歳……※1 ところでこの時点で小山初代さんとは結納は済ませて同居はまだ、という状態だったようで、小山初代さんは激怒したとのこと。当たり前だ。ただしこの後小山初代さんは太宰治の義弟と密通してる。
- 石原美知子。井伏鱒二の世話で見合いして結婚する。この人との間に一女一男をもうけるが長男の方はダウン症だったらしい。
- 太田静子。愛人。「斜陽」のモデルにもなった。彼女との間に娘が一人。
- 山崎富栄。愛人兼看護人。最後はこの人と入水自殺してる。
最後の3人は並行してるわけで、もう何が何やら。
ところで、今回「人間失格」は青空文庫で読んだのですが、私は記録によると2014年ごろ、私は唐突に「伊豆の踊子」が読みたくなって青空文庫で探したらなかった。川端康成は1972年没で、当時は著作権が切れるのが死後50年だったので2022年までは青空文庫には入らないわけです。こうなると「川端康成なんでもっと早く死んでないんだよ!」と思ってしまうから死後あまり長いこと著作権を維持するのはよろしくない。太宰治の場合、1948年に38歳で自殺してるので、1998年には著作権が切れていて、2005年創設の青空文庫には最初から間に合ったわけですね。今は著作権は死後70年ですが、それでも2018年には切れている。日本だと「死後70年」になった法改正が2018年末なので、ぎりぎり青空文庫から消さずにすんだのかな。
著者の権利を守るのは大事ですが(私だって著書はあるので守ってほしい側ですが)、「死後70年」はさすがにむちゃだと思いますよ。
- ※1しかしなんでこの人単独でWikipediaに載ってるんだろう。特筆性満たしてますかね?
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