最近こればっかりですみませんが、読書記録です。
「殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス」
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発端はtogetterのこれ。
最近読んだミステリー小説が面白かったな…「走れメロス」の名場面で殺人事件に巻き込まれ、イマジナリー・セリヌンティウスと共に解決しながら先を急ぐ話なんですけども
タイトルからわかる通り太宰治の「走れメロス」のパロディです。
原作通り、王に死刑を求刑されたメロスが、妹の結婚式をやるためだけに竹馬の友セリヌンティウスを人質に置いてシラクスから故郷までを往復するのですが、登場人物の名前が大変分かりやすくてよろしい。
メロスの妹の名前が「イモートア」、その妹と結婚する婿が「ムコス」、ムコスの父、つまりメロスの義父が「ギフス」、義母が「ギボア」、斬られて死ぬ人は「キラレテシス」でその事件の目撃者は「ミタンデス」。とてもわかりやすい。そしてまあ、そういう話です。
でもまあふざけているだけでもなくて、結構歴史の勉強にもなります。泥レンガとは何かとか、当時ギリシアでは小麦が貴重だったとか。ディオニス王のモデルはディオニュシオス2世だそうですが、この頃のシュラクサイにプラトンが来て王の教師をやっていたというのは史実なんですね。
以下引用。
オサムスは、そんなメロスの言葉を聞くと、真剣な面持ちをして、
「待つ身がつらいかね、待たせる身がつらいかね」
「待つ身だろ!」
メロスは自戒を込めて指摘した。
オサムスはもちろん太宰治のことです※1。待たされている相手は「カズオウス」です。
※なんのことかわからない、という人は、「太宰治」「熱海事件」あたりで検索してください。
- ※1ここにはネタバレがからむのですがバレないようにこれ以上書きません。
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