たまっているので2冊行きます。
前回、山本弘さんの「宇宙はくりまんじゅうで滅びるか?」を読んで戦国自衛隊を読んだ、という話を書きましたが、その後、その流れで、山本弘さんの「時の果てのフェブラリー」を読みました。
SFですね。大法螺吹きつつ、その大法螺部分以外は大法螺に合わせて科学的な整合性を取る、ということが行われているように思います。人間ドラマ部分はちとベタベタであれでしたけど。
あと、フェブラリーはひとりでムチャしすぎ。そこに必然性はなく、物語の都合だけで単独行動しているように見えるのはちょっとなあ。
次。ハインラインの古典、「時の門」。
短編(中編?)集ですが、表題作の「時の門」は初出が1941年だそうで、めちゃくちゃ古いSFです。今「時の門」を読めば誰でも「ドラえもんだ」と思うでしょうが、タイムパラドックスの元祖はこっちなわけですね。
収録は以下の7編。
・大当たりの年
統計だけで未来がわかると言われてもな、とは思いますが。
・時の門
表題作。タイムパラドックスものの元祖。
主人公、ガールフレンドの家にちょっと寄って、「蜜のような甘い言葉をささやいて」結婚の約束までしたの? なんのために?
・コロンブスは馬鹿だ
え? ここで終わり? というところで終わってしまった。オチにしては弱すぎませんか。時代かなあ。
・地球の脅威
青春もの。ほほえましい。
・血清空輸作戦
高Gでの宇宙旅行というと子供のころ小学校図書室にあった「SFこども図書館」の「宇宙家族」なんですが、再読しようにも子ども向けでない版のタイトルすらわからんな。作者もWikipediaに見当たらない。
・金魚鉢
オチが強引だなあ。アイゼンバーグの精神がやられていたのだとしてもさ。
・夢魔計画
怖い。ラストが怖い。
宇宙の戦士とか読んでも、ハインラインはこういう人か、とは思いますけれども。
追記:
「宇宙家族」オリジナルはこれかな。
The Planet Mappers
https://www.amazon.co.jp/Planet-Mappers-Everett-Evans/dp/9355465076
邦訳はないか……
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