読書記録です。なかなかここに書く時間が取れないのでだいぶたまってしまっている。
今回は連休前くらいに読んだ「戦国自衛隊」。半村良が1971年に書いた小説で、角川が1979年に映画化しました。
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かなり古い作品ですが、なぜこれを今読む気になったかといえば、再読していた山本弘さんの「宇宙はくりまんじゅうで滅びるか?」で推薦されていたため。
山本弘さんによれば
『最近の架空戦記ものに慣れ親しんだ読者には奇異に見えると思われるのは、タイトルから連想されるイメージに反して、近代兵器が戦場で大活躍する場面が少ないことである。』
『よく読めば、伊庭たちの勝利が決して近代兵器に頼ったものではないことが分かる。むしろ近代的な戦術・政治的策略・道路網の整備・経済の活性化・人心の掌握など、知力が重要なファクターとなっている。』
とあるので、それを楽しみに読んだのですが、読んでみたら普通に単純に近代兵器に頼って無双してた。
近代兵器は大量のガソリンやら弾薬やらを消費するので、装甲車だのヘリコプターだのが戦国時代にタイムスリップしたとして、では補給をどうするのか、というのが誰もが気にするところでしょうが、演習用に積んであった補給物資の山が一緒にタイムスリップしていてそれで当面しのげたということらしい。でも最後には当然足りなくなるんですが、使い切る直前に運よく勝つ、という流れになっている。なんというかご都合主義な。
それにしても古い小説なので、タイムスリップした人たちが帰りたがる「現代」が「昭和」だというのがやっぱり時代を感じますね。
ところで、作中に登場する60式装甲車、装甲車のくせになんで大砲ぶっ放してるんだ、と思っていたら、Wikipediiaを見てみると『60式自走106mm無反動砲と混同されたのか~』とか書いてある。おおらか。
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