K.Maebashi's blog

東海発電所の原子炉はいつから解体を始めるのか


たまにはまじめな話も。

日本で最初に商業運転を始めた原子力発電所が、茨城県那珂郡東海村にある東海発電所です。以下Wikipediaより。『』内は引用です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%B1%E6%B5%B7%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80
『東海発電所(とうかいはつでんしょ)は、日本原子力発電株式会社(原電)が運営していた、日本初の商業用黒鉛炉かつ商業用原子力発電所。
炉型は英国製の黒鉛減速炭酸ガス冷却型原子炉(GCR)で、これに耐震強度の増強など、日本独自の改良を加えたものである。1998年3月31日に運転を終了し、原子炉解体プロジェクトが進められている。国内では商業用原子炉解体の実績が無く、同プロジェクトは日本初の商業用原子炉解体(廃炉作業)である。 』

1998年に運転を終了し、原子炉解体プロジェクトが進められている(日本初)、とのことです。
では解体はいつ終わるのか、気になりますが、肝心の原子炉本体の解体に関しては、まだ始まってもいません。

上記Wikipediaには、『2019年 - 原子炉解体開始』『当初は2014年開始予定であったが、解体撤去物等搬出装置の導入の準備に時間を要しているため5年延長された』とあります。
その時の、計画の変更に伴うプレスリリースがこれ。

Wikipediaにはここまでしか載ってないのですが、2019年なんてもうとっくに過ぎています。では原子炉解体を始めたのかといえば、2018年のプレスリリースがこれ。また5年延長です。

2019年の5年後といえば2024年ですが、これもまた過ぎています。2023年のプレスリリースがこれ。

これはプレスリリースなので、実際に必要な手続きはさすがにそれなりに面倒なのでしょうし、現場の方々には現場の苦労はあるとは思いますが、それにしたって感情的には

「こんな簡単に納期が5年も延長できて、それが3回も繰り返せるのか」

と思わずにはいられない。私の仕事はソフトウェアの開発ですが、納期が5年も延ばせた経験はないですよ。

原子炉の解体というと、東日本大震災で壊れた福島第一原発の1~3号炉はたまに話題になりますが(最近は話題になることもずいぶん減っていますが)、壊れていない原子炉も、日本ではまだ、ただのひとつも解体できてない(こんなのが54基)、ということは覚えておいてよいと思います。

上記PDFは以下のプレスリリースのページから辿れます。

2013年
https://www.japc.co.jp/news/press/2013/index.html

2018年
https://www.japc.co.jp/news/press/2018/index.html

2023年
https://www.japc.co.jp/news/press/2023/index.html



このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事へのコメント:

コメントを書く

名前: