K.Maebashi's BBS

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[592] deleteとdelete[]
投稿者:もぐ
2007/02/20 02:13:25

前橋さんの「C言語 ポインタ完全制覇」 とても面白かったです。 さて、この本と少ししか関係がないので申し訳ありませんが Cの文法によると、 x=new char; とした後、これを開放するときは delete x; x=new char[n]; とした後、これを開放するときは delete[] x; となっていると思います。 ところで delete と delete[] はどう違うのでしょうか。 両者を取り違えると不都合があるのでしょうか。 また、もちろん x=new char[n]; の後の delete[] x; でchar型のn個の領域が開放されますが このときのnの値(開放すべきデータのサイズ)は メモリのどこに保存されているのでしょうか。 それから x=new char[n]; を開放するときは delete x[]; という人もいますが、これは間違いではないでしょうか。 以上、お願いします。
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[595] Re:deleteとdelete[]
投稿者:(ぱ)
2007/02/20 02:13:25

> x=new char; とした後、これを開放するときは delete x; > x=new char[n]; とした後、これを開放するときは delete[] x; >となっていると思います。 >ところで delete と delete[] はどう違うのでしょうか。 >両者を取り違えると不都合があるのでしょうか。 C++はさして詳しいわけではないのですが。 仕様上はおそらくこの場合の挙動は不定で、「何が起きても文句は言えない」状態だと 思いますが(ちゃんと調べてませんすみません)。 現実問題としてありそうなのは、charのような基本型でなくクラスの配列の場合、 最初のひとつのオブジェクト以外のデストラクタが呼び出されない、ということでしょう。 >また、もちろん > x=new char[n]; の後の delete[] x; でchar型のn個の領域が開放されますが >このときのnの値(開放すべきデータのサイズ)は >メモリのどこに保存されているのでしょうか。 「どこかの管理領域」としか言いようがないですが(管理方法によっては、 サイズを直接保持する必要はないかもしれません)。 動的メモリ確保の挙動については、ポインタ完全制覇の2-6-3あたりを参照して ください。C++でも、ずっと下の方では、特に変わるものではありません。 逆に言うと、Cと同レベルのメモリ管理機構の上にC++をのっけてしまったから、 プログラマの側が忘れず[]を付けることを強制されているとも言えるでしょう。 >それから > x=new char[n]; を開放するときは delete x[]; >という人もいますが、これは間違いではないでしょうか。 そもそもそんな書き方ってできましたっけ。 Bjarne本の第3版の構文規則を見ると、 delete-expression: ::opt delete cast-expression ::opt delete [ ] cast-expression とありますが… すみませんどなたか詳しい方の救援をお願いします。
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[596] Re:deleteとdelete[]
投稿者:774RR
2007/02/20 02:13:25

すでに完璧な答えが出てますが、一応フォローをば。 >>ところで delete と delete[] はどう違うのでしょうか。 >>両者を取り違えると不都合があるのでしょうか。 はい、言語仕様上「未定義」つまり、「誤りであり、何が起きても文句は言えない」状態です。 不都合が生じても一向に構いませんし、プログラマの期待通りに動いても構いません。 >> x=new char[n]; の後の delete[] x; でchar型のn個の領域が開放されますが >>このときのnの値(開放すべきデータのサイズ)は >>メモリのどこに保存されているのでしょうか。 言語仕様は何も定めていません。なのでまさに >「どこかの管理領域」としか言いようがないです が、実装を簡単にするために、こんな手が使われることが多いです。 T* p=new T[n]; は内部で struct anonymous_n_array_of_T { size_t n; // この n の前後に padding が入ることもあります T array[n]; }; anonymous_n_array_of_T* p0=malloc(sizeof(anonymous_n_array_of_T)); p0->n=n; return &p0->array[0]; 同様 delete[] p; の内部処理は anonymous_n_array_of_T* p0=translate_pointer(p); // get p-sizeof(size_t) for (int i=p0->n; i>=0; --i) explicit_destructor_call(&p0->array[i]); free(p0); // 説明のためにいろいろ略:キャストの明示など よって new/delete[] や new[]/delete をしてしまうと、正しく配列要素数が取り出せず 誤動作してしまうのです(デストラクタが呼ばれすぎ・呼ばれないなど)=未定義動作 VC++ など一部のコンパイラでは POD (plain old data) 型 (char/int など) の new[]/delete[] が単純な malloc/free になっているので new[] を delete しても動いてしまい、問題が発覚しにくくなっています。 その昔、開発中の C++ では delete[n]p; と要素数の指定が必要でした。 これはあまりもアレげなので現在の仕様になった、と D&E にあります。
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[597] Re:deleteとdelete[]
投稿者:774RR
2007/02/20 02:13:25

あうー explicit_constructor_call が抜けた... for (size_t i=0; i<n; ++i) explicit_constructor_call(&p0->array[i]); を new[] の中に追加しといてください。 # 表記は placement-new および t->~T() ; でもよかったわけだが、まあいいや
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[598] Re:deleteとdelete[]
投稿者:もぐ
2007/02/20 02:13:25

はじめまして (と、前回の登校文に書くのを忘れていました)。 (ぱ)さん、774RRさん さっそくのお返事、ありがとうございます。 参考になりました。
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[599] Re:deleteとdelete[]
投稿者:もぐ
2007/02/20 02:13:25

■delete a[];はエラーか? >> x=new char[n]; を開放するときは delete x[]; >>という人もいますが、これは間違いではないでしょうか。 > >そもそもそんな書き方ってできましたっけ。 柴田望洋さんとういう方の次のHPには http://www.bohyoh.com/CandCPP/FAQ/FAQ00085.html new/deleteのサンプルリストがあって int *a = new int[no]; /* 確保 */ //中略 delete a[]; /* 解放 */ とあります。 気になったので、今、Borland C++5.5でコンパイルしてみると コンパイルエラーで叱られました。 #投稿した後でテストするあたりは、ものぐさなもので、  すいません。(あ、石投げないで) ■2次元配列の動的確保 ところで、また教えてください。 xM列yM行の2次元の配列p(というか配列もどき)を確保するときは Borland C++5.5 のマニュアルによると (program A) char *p;p=new char *[yM]; for(y=0;y<yM;y++)p[y]=new char[xM]; とあります。これは、次のように書いても良いと思います。 (program B) char *p;p=new char *[yM]; p[0]=new char[xM * yM]; for(y=1;y<yM;y++)p[y]=p[0]+y*xM; (A)(B)どっちが良いのでしょうか? ちなみに個人的な意見(というか直感)では (A)の方がわかりやすいですね。たぶん。 しかし、 (B)の方が、例の「どこかの領域」を節約するため効率的と思います。 また、(B)では、連続するデータがメモリー上に連続して確保されるはずなので fread/fwriteなどの場合 fread(p[0],sizeof(char),xM*yM,fp); と一発で書けて便利と思います。 この点、みなさん、どうお考えですか。 ■2次元配列の開放 上のプログラム(B)のときのメモリ開放は delete[] p[0]; delete[] p; ですよね。 (初心者なのでなんとなく自信がないです。くだらない質問ですいません。) ■メモリー閲覧 最後に、メモリー操作の結果を確認するソフトというのは 何かありますか?(メモリー閲覧ソフト?) つまり、このソフト自体は指定されたアドレスに常駐させておき キーボードなどでアドレス範囲を指定すると そこのメモリーのデータが10進数で表示される というものです。 (なければ、私が自分で作ってみたいな...と思っています) 以上、お願いします。
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[600] Re:deleteとdelete[]
投稿者:774RR
2007/02/20 02:13:25

>また、(B)では、連続するデータがメモリー上に連続して確保されるはずなので ですです。 なので、しょぼい仮想記憶 (というかスワップ機能) を持つOSだと問題が発生しえます。 連続するメモリ領域全てをひとかたまりに swap したがるような OS だと、 (A) では連続領域が小さいのに対して (B) は連続領域が大きいので、 (A) より (B) のほうがスラッシングが置きやすいです。 現代OSにはそんなしょぼいものは無いですけど... >fread(p[0],sizeof(char),xM*yM,fp); >と一発で書けて便利と思います。 最近こーいうことしないからなんともいえませんね。 >上のプログラム(B)のときのメモリ開放は >delete[] p[0]; >delete[] p; 正解です。 >■メモリー閲覧 そーいうソフトのことを普通はデバッガと言いますが... VC++ の IDE デバッガとか gdb とか、いろいろデバッガがありますね。 わざわざ作るまでも無いような気がします。 ただメモリが見えるだけではつまらないので。
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[601] Re:deleteとdelete[]
投稿者:(ぱ)
2007/02/20 02:13:25

>(A)(B)どっちが良いのでしょうか? どちらもpの型はchar**ではないでしょうか。 それはさておき、 >ちなみに個人的な意見(というか直感)では >(A)の方がわかりやすいですね。たぶん。 >しかし、 >(B)の方が、例の「どこかの領域」を節約するため効率的と思います。 これはその通りなので、わかりやすさと効率を秤にかければよいと思います。 ただし、p[n]を個別に解放したいとか、個別にサイズ変更(realloc)したいとかの 場合には(B)の方法は使えません。 >fread(p[0],sizeof(char),xM*yM,fp); >と一発で書けて便利と思います。 そうですが、そういうことを始めると一発でデータファイルの互換性が 失われるのでおすすめはできません。 >■メモリー閲覧 >(なければ、私が自分で作ってみたいな...と思っています) 774RRさんがすでにおっしゃっているように、そういうプログラムをデバッガと 言います。 ところで、閲覧したいメモリは仮想メモリでしょうか? 物理メモリでしょうか? 他プロセスの仮想メモリを覗くのも物理メモリを覗くのも、C言語レベルで 標準的な方法は存在しないため、そんなに簡単には作れないと思います。 ポインタ完全制覇をお持ちなら、「2.1 仮想アドレス」を参照してください。
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[602] Re:deleteとdelete[]
投稿者:もぐ
2007/02/20 02:13:25

ありがとうございました。 [601]>どちらもpの型はchar**ではないでしょうか。 そうです。すごく初歩的なミスで はずかしですけど。 [601]>ただし、p[n]を個別に解放したいとか、個別にサイズ変更(realloc)したいとかの [601]>場合には(B)の方法は使えません。 [600]>なので、しょぼい仮想記憶 (というかスワップ機能) を持つOSだと問題が発生しえます。 わかりました。 ソースのわかりやすさでも、機能性とかバグ回避の点でも (B)が優れているとは言えないわけですね。 [601]>ポインタ完全制覇をお持ちなら、「2.1 仮想アドレス」を参照してください。 [601]>ところで、閲覧したいメモリは仮想メモリでしょうか? 物理メモリでしょうか? 仮想アドレスの章: はい、今 読んでみました。仮想メモリと物理メモリの話ですね。 閲覧したいのは物理メモリです。仮想メモリもついでに見てみたいです。 [600]>VC++ の IDE デバッガとか gdb とか、いろいろデバッガがありますね。 [600]>わざわざ作るまでも無いような気がします。 あ~、なるほど。知りませんでした。 とりあえず、デバッガを使ってみます。 [600]>>上のプログラム(B)のときのメモリ開放は [600]>>delete[] p[0]; [600]>>delete[] p; [600]>正解です。 やっぱり当然ですね。 でも、うっかり次のように書いてしてしまいそうで やっぱり(B)はあんまり良いコーディングではないですね for(y=0;y<yM;y++)delete[] p[y]; delete[] p; 以上 参考になりました。ありがとうございました。
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[603] Re:deleteとdelete[]
投稿者:774RR
2007/02/20 02:13:25

>ソースのわかりやすさでも、機能性とかバグ回避の点でも >(B)が優れているとは言えないわけですね。 いいえ。必ずしもそうとは言い切れません。 (B) は静的に確保したいわゆる二次元配列 char a[MX][MY] と完全互換です。 char a[MX][MY] を渡して欲しいと思っている関数には (B) だけが使えます。 =配列の全要素がメモリ上で連続である必然がある用途に対しては (B) でなければなりません。 fwrite こそしないかもしれませんが memset はしたくなるかもしれませんしね。 仮想記憶の話を書きましたが、容量的に char a[MX][MY] と書いて問題ない状況下に おいては (B) を避ける理由がありませんし、問題が出る状況下ではどっちにせよダメですから。 http://forums.belution.com/ja/cpp/000/000/89s.shtml とかに類似の話題がありますな。とりあえず参照してみてください。 まあ今なら vector の vector を使うほうがお勧めです(A に類似:それでよい用途なら)。 生 new なんぞ使うと delete 忘れのほうが怖いので。
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[604] Re:deleteとdelete[]
投稿者:もぐ
2007/02/20 02:13:25

こんばんは。 [603]>(B) は静的に確保したいわゆる二次元配列 char a[MX][MY] と完全互換です。 [603]>char a[MX][MY] を渡して欲しいと思っている関数には (B) だけが使えます。 なるほど。 こんど 似たようなコードを書くときには いろろ変えて遊んでみます。 おせわになりました
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[607] Re:deleteとdelete[]
投稿者:CES
2007/02/20 02:13:25

>[601]>ところで、閲覧したいメモリは仮想メモリでしょうか? 物理メモリでしょうか? > >仮想アドレスの章: はい、今 読んでみました。仮想メモリと物理メモリの話ですね。 >閲覧したいのは物理メモリです。仮想メモリもついでに見てみたいです。 特定プロセスの仮想メモリのユーザ空間(32bit OS なら、アドレスが下位 31bit の範囲に収まる部分)は、デバッガを使えば、割と簡単に見ることができます。 上位領域を見る方法をご存知の方がいらっしゃいましたら、教えていただけないでしょうか? 物理メモリの内容は、/Device/PhysicalMemory というセクションにマップされているようです…と言っても何のことだかわからないと思います。 SysInternals で、ここを覗き見るサンプルが公開されています。 http://www.sysinternals.com/Information/TipsAndTrivia.html#PhysMem
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