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[2405] Re:伸長方向?
投稿者:(ぱ)こと管理人
2024/11/04 21:18:36

>intの10要素の配列を3つほど宣言し、先頭アドレスを表示させてみたところ、 >たしかに、あとから宣言したものほど、低いアドレスに置かれていますね… > (linux x86_64, gcc 14.2.1) >不思議… なんでなのでしょう? これはCの問題でもOSの問題でもなく、CPUの問題です。 たいていのCPUにはサブルーチンコールのためのCALL命令があり、戻り先をスタックに 積みます。これは機械語レベルの命令なのですが、この時、スタックはアドレスが小さい方に 向けて伸びるCPUが多いと思います。たとえば、おっさんプログラマならだれでも知っている 大昔の8ビットCPU Z80(1976年発表)でも、CALLすると、スタックの先頭を指しているレジスタで あるSPの値は減ります。 http://www.yamamo10.jp/yamamoto/comp/Z80/instructions/index.php#CALL_RETURN スタックがどちら向きに伸びるのかは、どっちでもよいようなものではありますが、 限られたメモリの中でプログラムを書く場合、プログラマが管理する領域は上から下に、 スタックは下から上に伸ばすようにしていけば、最後までメモリを使い切れる、という 事情はあったのではないかと思います。 今のCPU/言語でも、ポインタ完全制覇のFig2-3にあるように、malloc()で伸びる領域と スタックの領域の間には広大な空間があるわけです。 Wikipediaを見てみたら、以下の記述がありました。 | 昔のコンピュータで、ヒープ領域をアドレスの小さいほうから大きいほうへ伸ばし、 | スタックを大きいほうから小さいほうへ伸ばす(そのようにすると、メモリが足りない場合は | どちらを伸ばす余裕もなく、完全にメモリを使い切って計算続行不可能となる)という | 設計にした名残りから、アドレスの大きいほうから小さいほうへ伸びるものが多いが、 | PA-RISCは逆である。 逆のものもあるようですね。 もっとも、Cの場合、スタックを「アドレスの小さい方へ」伸ばすようにした結果、 バッファオーバーフロー脆弱性がずいぶんと狙いやすくなった、という実害が出ていますが……
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