雑記帳 0012(2001/5/4〜)


Vine Linuxを入れてみた(2001/5/4)

諸般の事情があって、長年お世話になったFreeBSDから Vine Linuxに乗り換えることになった。

Vineを選んだ理由は... 要は新しめのJavaが使える環境なら別に何でも良かったんだけど、 一応Sunが配っているLinux用のJDKはRedhat上で動作確認しているそうだし、 だからって本家Redhatってのもちょっと芸がないかと思った、 という程度のことで、それほど深く考えたわけではない。

ざっとWebで調べると、glibcのバグでJavaが動かないという話もあったけど、 glibcを新しいのに替えれば動くらしいので、今から入れれば 新しいglibcが入ってるんじゃないかなあ、 ぐらいに軽く考えていた(これは甘かった。後述)。

んで、メディアの入手をどうしようかと思ったんだけど(うちは ダイアルアップなのでFTPインストールとかは論外)、 とりあえず本屋に行って、最新のLinux雑誌を買うか、 インストール本を買うかでちょっと悩んだ。

雑誌だと1000円ちょっとだけど、本だと2000円以上するし、 雑誌の方が新しいのが付いている(ようだ)。 でも、何しろRedhat系のLinuxのインストールは初めてだったので、 いちおう網羅的な情報があった方が良いかとインストール本を買ってみた。

Vine Linux 2.1スタートブック 野村 直 著 ASCII
2001年2月1日 初版発行 2600円(+税)

で、さっそくCD-ROMを入れてブートしてみると...

最初に、GUIインストーラを使うかテキストベースのインストーラを 使うかを聞いてくるので、本に合わせてGUIを選択... したところ、Xの起動に失敗した旨のメッセージが 一瞬だけ表示されて、 テキストによるGUIモドキなインストーラが起動した。 いや、Xの起動に失敗するのはしょうがないのかもしれないけれど、 メッセージが一瞬しか出ないんじゃ何が起きたかわからんってばさ。

で、インストーラの質問に答えつつインストールを進めていく。 インストール本の方には、 各画面のハードコピー付きで詳細な説明が載っているんだけど、 最初にXの起動に失敗した時点で全部無意味になってるぞ。 GUIインストーラとGUIモドキインストーラとでは、 質問の順番とかも結構違っていたようだし。

まあ、質問内容自体はFreeBSDと何が違うというわけでもなし、 適当に答えていったら適当にインストールは済んでしまった。 ここまでは問題なし。 インストール本は要らなかったんじゃないかという気もするが。

んで、Xの設定をおまかせにしたら解像度が1024×768になってしまったので、 1280×1024に変更しようとXF86Setupを... 起動したら コアを吐いて死んでしまったので、xf86configを使ってみる。 そしたら解像度の変更はできたけど、なんかフォントが変わってしまった。 /etc/X11/XF86Configを見比べてみると、 「Section "Files"」のFontPathの設定が変わってしまっていたので、 バックアップからそのあたりだけ書き戻して回復。 いまどきのLinuxでは、xf86configなんて使うなってことなんでしょうか? うーむ。

次はEmacs。私は今までMule2.3を使ってきたようなロートル野郎なので、 Emacs20系はそもそもWindows上のMeadowしか使ったことがなかったりする。 んで、.emacsが全然反映されないなあ、なんだ本物は.emacs.elなのか、 なんてベタベタな所でぬかったりしながら、 とりあえず設定してみる。ま、やったことといえば、 スクロールバーを消したことと、フォントを変えたことと、 色使いを普通にしたぐらい。

Javaの方は、やっぱりglibcのせいで動かなかったようで、 新しいのを落としてきてインストールした。 回線が細いので、開発版とプロファイル版のglibcは後回し。

で、私は仮名漢字変換にはSKKを使ってるんだけど、 今回はこれに一番てこずった。

どうやら標準では入っていないようだし、 インストール本に附属のCD-ROMにも入っていない。 某所で聞いてみたら、xemacs-sumoの中に入っているという話だったけど、 そもそもxemacsを使うつもりもないし、インストールもされていない (インストール時にはGNOMEワークステーションを選んだし、 インストール本を読むとこれで入るのかと思えるんだけど... あれ?)。

というわけで適当にWebをさまよって、

http://search.luky.org/vine-users.2/msg03259.html

ここの情報を元に、見よう見まねでrebuildして入れてみようとしたら... buildの途中でmuleとxemacsをバッチモードで起動しようとするようで、 muleはemacsのシンボリックリンクで見せかけだけ作ってやったら 動いたけれど(いいのかそれで?)、xemacsはそうもいかないらしく 結局 xemacsを入れることになったのだった。

んで、xemacsを入れようとすると

# rpm --install xemacs-21.1.12-0vl1.i386.rpm
エラー: 依存性の欠如:
	xemacs-sumo >= 20000524は xemacs-21.1.12-0vl1 に必要とされています
	facesは xemacs-21.1.12-0vl1 に必要とされています
	faces-xfaceは xemacs-21.1.12-0vl1 に必要とされています
	libdndは xemacs-21.1.12-0vl1 に必要とされています
	wemi-xemacsは xemacs-21.1.12-0vl1 に必要とされています

xemacs-sumoを先に入れようとすると、

[root@assam work]# rpm --install xemacs-sumo-20000904-0vl1.noarch.rpm
エラー: 依存性の欠如:
	xemacs >= 21.1.10は xemacs-sumo-20000904-0vl1 に必要とされています

こういう場合はRPMファイルを後ろにずらずら並べればよい、 ということをまた某所で教えてもらったんだけど、 結局、それを聞く前に --nodepsオプションで依存関係を無視して入れちゃった。

そういえば、rpmのオンラインマニュアルを引こうとして、 EmacsからM-x man rpmしたところ、

error in process sentinel: Can't find the rpm manpage

と表示されてしまい、「はあ?」と思ってたんだけど、 コマンドラインから man rpm してみたら、「jless」の起動に失敗してたのね。 これはついさっき気付いた。 jlessは入っていないので、lessにシンボリックリンクを張ったらちゃんと動いた。 うーむ。

そんなこんなでSKKもようやく入り、起動してみたら... 辞書ファイルが見付からないとかで動かない。 そんな馬鹿な、 ちゃんと.emacs.elで設定してあるパス(/usr/share/skk/SKK-JISYO.L)にあるぞ、 と思い、skk-large-jisyoを確認すると/usr/local/share/skk/SKK-JISYO.L になっている。どこで設定が上書きされているかわからんので とりあえずこれまたシンボリックリンクでにせものを作ってやって、 やっと動いた、なんだかなあ、と思っていたら、 よく考えたらFreeBSDの環境からもってきた ~/.skkファイルが悪さしてるだけだった。とほほ。

とまあ、多少のはまりはあったけど、 とりあえずこれで以前のFreeBSD環境と少なくとも同等の環境にはなったと思う。 あ、LaTeXを使うのに、以前はAUC-TeXを使ってたんだけど、 これはこれからYaTeXに手を合わせていけばまあいいか。

もちろん、「以前のFreeBSD環境と同等」ってことは、 「C言語ポインタ完全征覇」をお持ちの方はp.76の画面ハードコピーを 見てもらえればわかるように、 ウィンドウマネージャはtwmで決まりってことですな。

...私、なんか根本的に間違えてますか? そうですか。


2冊目の本が出ました(2000/5/14)

トップページでも宣伝してますが、 2冊目の本を出していただけることになりました。

今度は完全な入門者向けの本です。 売れることももちろんですが、 正誤表が増殖しないことを祈ります。

書店に並ばないうちから 正誤表には1件ミスが載ってるし、 奥付けには なにやらシールが貼ってある しで、先行き不安になったりしますが、ひとつよろしくお願いいたします(_o_)


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