「C言語 ポインタ完全制覇(第2版)」書籍情報


このページは、拙著「C言語 ポインタ完全制覇(第2版)」のサポートページです。

技術評論社さんによる紹介ページ

書籍版: Kindle版:

17年ぶりの改訂版となります

この本は、2001年の発売以来たいへんご好評をいただいた『C言語 ポインタ完全制覇』の改訂版です。

旧版は、最終的に第18刷を数えるロングセラーとなりました。読んでくださる皆様のおかげです。

今回の版では、時代に合わせたり、旧版では不足していたと思われる記述を補ったりという加筆・修正を行いました。

本の内容について

「Cのポインタがよくわからない」人に

※以下は、本書の第0章および「はじめに」から抜粋して組み立てたものです。

Cを学ぶ上で、最大の難関と言われるのが、ポインタです。

そのポインタを学習するにあたって、よく以下のようなことがいわれます。

確かに、Cのポインタを理解するには、先にメモリとアドレスの概念を理解するのが手っ取り早いと思います(アセンブラまで勉強する必要があるかは疑問ですが)。ただし、メモリとアドレスの概念がわかっただけでは、ポインタをマスターすることはできません。メモリとアドレスの概念は、ポインタを理解するうえにおいて、必要条件かもしれませんが、十分条件ではなく、それから始まる長い長い「どはまりの道」の、最初の一歩でしかないのです。

実際に、初心者がCのポインタではまるパターンを見ていると、以下のようなものが多いようです。

こういった混乱の原因は、「ポインタはアドレスだ」ということを理解していないところにあるのではありません。本当の理由は、

にあるのです。

Cの宣言の構文が「奇怪」であるといわれても、ピンとこない方もいるかもしれません。でも、このような疑問を持ったことはないでしょうか?

本書は、このような疑問に答えるべく書きました。

ちなみに、正直に告白しますと、私の場合、Cの宣言の構文をちゃんと理解できたのは、Cを使い始めてから、実に数年を経てからでした。

おれだけが人並はずれて頭が悪いんじゃなかろうか、なんて考えるのは嫌ですので、私は、「Cの宣言をきちんと理解しているCプログラマーって、実は意外に少ないんじゃないか?」と思っています。何しろ、私自身、Cの宣言をきちんと理解する前から、仕事でばりばりプログラムを書いていましたから。「Cなんて簡単だよ、おれはポインタもちゃんと理解しているよ」と思っているあなただって、意外と理解はあいまいかもしれません

たとえば、以下の事実をご存じでしょうか?

書店で本書を手に取って、「なんだ? この本はトンデモ本だったのか?」と、そっと棚に戻そうとしたあなた、そういう人にこそ、本書を読んでいただきたいと思います。

――ネットで検索してみると、Cのポインタが難しいという声は今でもたくさん見つかります。

そのような、Cのポインタに苦しんでいる人に伝えたいことがあります。

Cのポインタがわからないのは、あなたが悪いわけじゃなく、単に、Cの文法がクソなだけだよ!!

Cにおける、特に宣言まわりの文法は、かなり奇ッ怪なものです。奇ッ怪である以上、奇ッ怪であることを前提に理解しなければなりません。しかし、書店にあふれるCの本は、ポインタを専門に解説しているような本でも、この点について正面から説明しているものはほとんどないように見受けられます。

私自身、昔は配列とポインタにまつわるCの文法でかなり悩んだものです。

「あの頃、こんな本に出会っていたら,悩まなくて済んだのに」という思いを込めて書いたのが、本書です。ポインタに悩む方にも、ポインタが「わかっているつもり」の人にも、ぜひどうぞ。

旧版との違い

旧版と大きく構成を変えたわけではないですが、以下のような点で加筆・修正を行っています。

何しろ旧版が323ページのところ、今回は367ページありますので、相応の書き足しを行ってます。旧版をお持ちの方も、ぜひどうぞ。

目次から抜粋

「わかっている人」は、このあたりでにやりとできるのではないでしょうか。

目次


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